「高給取りになりたい!」というのは多くの人が抱く願望ではないでしょうか。
特に就活生の皆さんは、「せっかく働くなら高収入の仕事に就きたい」と考えるのは自然なことです。
でも、そもそも「高給取り」とは具体的にどれくらいの収入を指すのでしょうか?そして、どんな職業や業界なら高給取りを目指せるのでしょうか?
この記事では、高給取りの基準から、高収入が期待できる職業・業界、そして高給取りになりやすい人の特徴まで、詳しく解説していきます。自分の将来のキャリアプランを考える際のヒントにしてくださいね!
高給取りとは?年収いくらからが目安?

「高給取り」という言葉、よく耳にしますが、具体的にはどれくらいの収入を指すのでしょうか?明確な基準はないものの、いくつかの目安があります。
日本の平均年収から考える「高給取り」の基準
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の平均年収は約443万円です。これを基準に考えると、平均よりも大幅に高い収入を得ている人が「高給取り」と言えるでしょう。
同じ調査によれば、年収の分布は以下のようになっています:
- 年収800万円超900万円以下:全体の2.9%
- 年収900万円超1000万円以下:全体の1.9%
- 年収1000万円超:全体の4.9%
これを見ると、年収800万円を超えると全体の約10%に入る計算になります。つまり、年収800万円以上あたりから「高給取り」と呼べるのではないでしょうか。
年齢や地域によっても変わる「高給取り」の感覚
ただし、「高給取り」の感覚は年齢や地域によっても大きく変わります。例えば、20代で年収600万円なら十分「高給取り」と言えますが、50代のベテラン社員ならそれほど高くない可能性もあります。
また、東京などの大都市と地方では物価や平均年収に差があるため、同じ年収でも「高給取り」かどうかの感覚は変わってきます。自分の年齢や住んでいる地域なども考慮して判断する必要がありますね。
高給取りを目指せる代表的な職業

それでは、高給取りを目指すにはどんな職業に就けばいいのでしょうか?ここでは、特に高収入が期待できる代表的な職業を紹介します。
医師
医師は高給取りの代表格と言える職業です。高度な専門知識と技術、そして人命を預かる重大な責任があるため、報酬も高く設定されています。
平均年収は1100万円以上とも言われており、専門分野によってはさらに高収入を得ることも可能です。
ただし、医師になるには医学部を卒業し、国家試験に合格する必要があります。また、研修医時代はそれほど高収入ではなく、キャリアを積んでいくことで収入が上がっていく傾向にあります。
厳しい勉強と長時間労働が求められる点は覚悟しておく必要がありますが、社会的な地位と安定した高収入を得られる魅力的な職業です。
パイロット
パイロットも高収入が期待できる職業の一つです。多くの人命を預かる責任の重さと高度な技術が要求されるため、給与水準も高く設定されています。
平均年収は2000万円近くとも言われており、キャリアを積むことでさらに収入が増える可能性もあります。
ただし、パイロットになるには航空大学校などでの専門教育と厳しい訓練が必要です。また、定期的な健康診断をクリアし続ける必要があるなど、身体的な条件も厳しい職業と言えるでしょう。
弁護士
弁護士も高収入が期待できる職業として知られています。法律の専門家として企業や個人のさまざまな問題解決をサポートする重要な役割を担っています。
平均年収は1000万円を超えるとも言われており、特に大手法律事務所や企業の法務部門で活躍する弁護士は高収入を得ている場合が多いです。
ただし、弁護士になるには法科大学院を修了し、司法試験に合格する必要があります。司法試験の合格率は非常に低く、狭き門と言われています。
公認会計士
公認会計士も高給取りを目指せる代表的な職業です。企業の財務状況をチェックし、適正な会計処理を行うスペシャリストとして重要な役割を担っています。
平均年収は800万円程度とされていますが、大手監査法人や外資系企業で働くケースではさらに高収入を得ることも可能です。
公認会計士になるには国家資格試験に合格する必要がありますが、受験資格に制限がないため、学歴に関わらずチャレンジできる点が魅力です。
大学教授
大学教授も高給取りとして挙げられることが多い職業です。専門分野の研究と教育を通じて、社会に貢献する重要な役割を担っています。
平均年収は700万円から1000万円程度と言われていますが、勤める大学や専門分野によって差があります。大学教授になるには一般的に博士号の取得が必要で、研究業績も重視されます。
長年の研究活動と実績が求められるため、決して簡単なキャリアパスではありませんが、学問的な探究と高い社会的地位が魅力です。
高給取りを目指せる代表的な業界

職業だけでなく、業界によっても収入の水準は大きく変わります。ここでは、特に高給取りを目指しやすい業界をご紹介します。
外資系企業
外資系企業は一般的に給与水準が高いことで知られています。特に欧米系の企業では成果主義や実力主義が浸透しており、成果を上げれば若いうちから高収入を得ることも可能です。
外資系企業の魅力は、実力次第で早期に昇進・昇給できる点にあります。年功序列ではなく、能力や実績が評価されるため、意欲的に働ける環境が整っているとも言えるでしょう。
ただし、常に結果を出し続けることが求められるため、プレッシャーも大きいことは覚悟しておく必要があります。
英語力やグローバルな視点が求められることが多いですが、チャレンジ精神があれば高収入を目指せる業界と言えるでしょう。
総合商社
総合商社も高給取りを目指しやすい業界として有名です。国内外での幅広い事業展開と、数億円単位の大型取引を扱うことから、社員の給与水準も高く設定されています。
平均年収は1000万円を超えることも珍しくなく、役職が上がるにつれてさらに高収入を期待できます。また、海外駐在の機会も多く、その際には駐在手当などで収入がさらに増えることもあります。
ただし、総合商社への就職は難関として知られており、特に大手商社は高学歴者が多い傾向にあります。厳しい競争を勝ち抜く必要がありますが、その分やりがいと報酬を得られる魅力的な業界です。
金融業界
銀行、証券会社、保険会社などの金融業界も高給取りを目指せる代表的な業界です。特にメガバンクや大手証券会社では、平均年収が800万円を超えることも珍しくありません。
金融業界の魅力は安定性と高収入のバランスにあります。特に営業職では成果に応じたインセンティブが付くケースも多く、頑張った分だけ収入アップが期待できます。
一方で、近年は金融環境の変化により、かつてほどの安定性が保証されなくなってきている面もあります。それでも、専門知識を活かして高収入を目指せる魅力的な業界であることは間違いないでしょう。
コンサルティング業界
コンサルティング業界も高収入を期待できる代表的な業界です。企業の経営課題解決を支援する専門家として、高度な知識とスキルが求められるため、給与水準も高く設定されています。
特に戦略コンサルティングファームでは、新卒でも年収600万円以上、キャリアを積めば1000万円を超えることも珍しくありません。成果主義の傾向が強く、実力を発揮すれば短期間で高収入を得ることも可能です。
ただし、プロジェクトごとに厳しい納期があり、長時間労働になりがちな面もあります。クライアントの期待に応える責任と圧力も大きいですが、その分やりがいと高収入を得られる業界と言えるでしょう。
高給取りになりやすい人の特徴

高給取りの職業や業界に就くことは高収入への一歩ですが、本当の意味での「高給取り」になるには、個人の資質や能力も重要です。ここでは、高給取りになりやすい人の特徴を紹介します。
行動力がある
高給取りになりやすい人の最大の特徴は、行動力があることです。どんなに素晴らしいアイデアがあっても、実行に移さなければ何も始まりません。チャンスが目の前に現れたとき、迷わず行動に移せる人は成功の可能性も高まります。
「考える前に動く」というわけではありませんが、考えすぎて行動できない状態に陥るよりは、ある程度考えたら実行に移す勇気を持つことが重要です。失敗しても次に活かせる教訓を得られますし、何より経験値が積み重なっていきます。
高給取りになりたいなら、まずは行動することから始めましょう。考えているだけでは何も変わりません。
責任感がある
責任感の強さも高給取りになりやすい人の重要な特徴です。責任ある立場に就けば、それだけ給与も上がることが多いものです。しかし、責任ある立場に就くためには、まず小さな責任でも確実に果たす姿勢が欠かせません。
「この仕事は自分の責任だ」という意識を持って取り組むことで、周囲からの信頼も高まります。信頼されれば、より重要な仕事を任されるようになり、それが評価や昇進、さらには収入アップにつながっていくのです。
責任から逃げずに立ち向かう姿勢が、高給取りへの道を開くのかもしれませんね。
時間を有効に使える
高給取りになりやすい人の多くは、時間管理が上手です。限られた時間の中で最大の成果を上げるには、効率的な時間の使い方が不可欠だからです。
スケジュール管理をしっかり行い、優先順位をつけて仕事をこなしていく能力は、ビジネスパーソンにとって非常に重要です。特に責任ある立場になればなるほど、タスクは増え、時間管理の重要性も増していきます。
「忙しい」と嘆く前に、自分の時間の使い方を見直してみましょう。無駄な時間を削減し、効率的に仕事をこなせれば、結果として評価も上がり、収入アップにつながる可能性が高まります。
チャレンジ精神がある
高給取りになりやすい人は、新しいことに挑戦する意欲が旺盛です。安定を求めるあまり、リスクを恐れて挑戦しないでいると、成長の機会を逃してしまいます。
例えば、昇進のチャンスがあっても「自分にはまだ早い」と断ってしまうケースや、新規プロジェクトへの参加を躊躇するケースなど、チャレンジを避ける行動は結果的に収入アップの機会も逃してしまうことになります。
「失敗したらどうしよう」と考えるよりも、「成功したらどんなに素晴らしいだろう」と考え、前向きにチャレンジしていく姿勢が高給取りへの道を切り開くのです。
謙虚さを持っている
意外に思われるかもしれませんが、高給取りになりやすい人は謙虚な一面を持っています。どんなに能力が高くても、傲慢な態度では周囲からの信頼を失い、長期的な成功は難しくなります。
謙虚さとは、自分の限界を知り、常に学び続ける姿勢を持つことです。「もう十分知っている」という思い込みは成長の妨げになります。謙虚に他者の意見に耳を傾け、自分を高める努力を続けることが、長期的な成功と高収入につながるのです。
プライドは大切ですが、それが学びを妨げるものであってはならないでしょう。
高給取りの仕事のデメリット

高給取りの仕事には魅力がたくさんありますが、当然デメリットもあります。高収入を目指す前に、その陰の部分もしっかり理解しておきましょう。
仕事がきつい
高給取りの仕事の多くは、その報酬に見合うだけの労働量が求められます。長時間労働や休日出勤が日常化していることも珍しくありません。
例えば、医師や弁護士は夜間や休日も呼び出されることがありますし、コンサルタントはクライアントの要望に応えるため深夜まで働くことも。高収入の裏には、それに見合った労働量があることを覚悟しておく必要があります。
「楽して高収入」というのは、残念ながらなかなか実現しない夢なのかもしれませんね。
プレッシャーやストレスがかかりやすい
高給取りの仕事には、大きな責任とそれに伴うプレッシャーがつきものです。人命を預かる医師、巨額の取引を扱う商社マン、企業の命運を左右する経営コンサルタントなど、責任の重さはストレスにもつながります。
また、成果主義の企業では常に結果を出し続けることが求められ、そのプレッシャーは相当なものです。収入が高い分、求められる成果のハードルも高くなるのは当然と言えるでしょう。
精神的な強さも高給取りの仕事には必要です。プレッシャーに負けてしまっては、せっかくの高収入も長続きしません。
税金が高い
これは意外と見落とされがちなデメリットですが、収入が増えると税金の負担も大きくなります。日本の所得税は累進課税制度を採用しており、収入が増えるほど税率も上がっていくのです。
例えば、課税所得が695万円を超えると税率は33%、900万円を超えると40%になります。さらに住民税や社会保険料なども加わると、手取り額は想像以上に減ってしまうこともあります。
もちろん、税引き後でも十分な額が手元に残るとは思いますが、「税金が高くなる」という点は高収入のデメリットとして知っておくべきでしょう。
高給取りと学歴の関係性

「高給取りになるには高学歴が必要なのか?」これは多くの人が気になる点ではないでしょうか。結論から言えば、高学歴は高給取りへの一つの道ではありますが、唯一の道ではありません。
高学歴は高給取りの仕事に付きやすい
統計的に見ると、高学歴者ほど高収入を得ている傾向があるのは事実です。特に医師や弁護士など、高度な専門教育が必要な職業では学歴が重要になります。
また、大手企業や外資系企業の採用では、学歴フィルターと呼ばれる選考基準が存在すると言われており、有名大学の卒業生が優遇されるケースも少なくありません。
就職時点での選択肢の広さという意味では、高学歴であることは有利と言えるでしょう。
学歴がなくても資格があれば高給取りを目指せる
しかし、学歴がなくても高給取りを目指す道は確かに存在します。例えば、公認会計士や税理士などの資格は、取得難易度は高いものの、学歴に関係なくチャレンジできます。
資格を持ったスペシャリストとして活躍すれば、学歴に関わらず高収入を得ることも十分可能です。また、IT業界などでは、実務経験やスキルが重視される傾向にあり、必ずしも学歴が絶対条件ではない場合もあります。
女性が高給取りを目指すなら資格がおすすめ
特に女性の場合、結婚や出産などでキャリアが中断する可能性を考えると、資格を持っていることは大きなアドバンテージになります。
例えば、薬剤師や看護師、公認会計士などの資格があれば、ブランクがあっても復職しやすく、また勤務形態の選択肢も広がります。
資格という「武器」を持っていることで、ライフステージに合わせた働き方をしながらも、高収入を目指すことが可能になるのです。
まとめ:高給取りを目指すあなたへ
ここまで「高給取り」の基準から、高収入が期待できる職業・業界、そして高給取りになりやすい人の特徴まで見てきました。最後に、高給取りを目指す皆さんへのメッセージをお伝えします。
高給取りを目指すなら長期的な視点を持とう
高給取りを目指すなら、短期的な収入だけでなく、長期的なキャリアプランを考えることが重要です。今は収入が低くても、将来的に高収入が期待できる業界や職種もあります。
また、単に「給料が高い」という理由だけで職業を選ぶと、仕事にやりがいを感じられず、長続きしない可能性もあります。自分の適性や興味も考慮に入れながら、長期的な視点でキャリアを考えていきましょう。
お金だけが幸せではないことも忘れずに
最後に、高収入は人生の豊かさの一要素ではありますが、全てではないことを忘れないでください。収入が高くても、常にストレスにさらされ、プライベートの時間がなければ、本当の意味での「豊かさ」は得られないかもしれません。
自分にとっての「幸せ」や「成功」とは何かを考え、バランスの取れたキャリアプランを立てることが大切です。高収入と充実した人生、両方を手に入れることを目指していきましょう。
高給取りを目指す道は決して簡単ではありませんが、努力と戦略次第で達成できる目標です。この記事が皆さんのキャリアプランを考える一助となれば幸いです。頑張ってください!
【Q&A】高給取りに関するよくある質問
- 高給取りになるのに年齢は関係ありますか?
-
年齢そのものよりも、経験やスキル、そして業界や職種の選択が重要です。若いうちから高収入を得るなら外資系企業やコンサルティング業界など成果主義の強い業界がおすすめです。一方、年功序列の傾向が強い日系企業では、年齢を重ねるほど収入が上がりやすい傾向があります。ただし、どの業界でも実力を発揮し続けることが高収入への近道です。
- 文系でも高給取りを目指せますか?
-
もちろん目指せます!総合商社、金融業界、コンサルティングなど、文系出身者が活躍し高収入を得ている業界は数多くあります。また、公認会計士や税理士などの資格を取得することで、文系出身でも専門性を高め、高収入を目指すことが可能です。理系・文系の区別よりも、自分の強みを活かせる業界や職種を選ぶことが重要です。
- 高給取りと仕事の満足度は比例しますか?
-
必ずしも比例するとは限りません。確かに収入が多ければ生活の安定につながりますが、仕事の満足度は収入だけでなく、仕事内容のやりがいや職場環境、ワークライフバランスなど多くの要素に左右されます。高収入だけを追求するあまり、自分に合わない仕事を選ぶと、長期的には満足度が低下する可能性もあります。収入と仕事のやりがい、両方のバランスを考えることが大切です。
コメント