一般事務の給料ってどのくらい？手取りから見る実態と相場

一般事務として働く際、気になるのはやはり給料ですよね。「一般事務の給料は低いって聞くけど、実際どのくらいなんだろう？」「手取りでいくらくらいもらえるの？」といった疑問をお持ちの方も多いはず。

この記事では、一般事務の平均的な給料や手取り額、地域や経験年数による違い、そして給料アップの方法まで、具体的な数字をもとに分かりやすく解説します。

就職・転職の参考にして、自分に合った職場を見つけるための判断材料にしてくださいね。

一般事務の平均給料と手取りの相場

一般事務の給料って実際どれくらいなのでしょう？「事務職は安い」というイメージがある一方で、安定した職種として人気もあります。

ここでは、一般事務の平均年収やボーナス事情、そして気になる手取り額について、最新のデータをもとに詳しく解説します。

自分の給料が平均と比べてどうなのか、これから事務職を目指す方は何を期待できるのか、具体的な数字で見ていきましょう。

一般事務の平均年収と月収の実態

一般事務の平均年収は、様々な調査結果によると約340万円〜350万円程度となっています。これを月収に換算すると、ボーナスを除いた場合、月々約23万円〜29万円が平均的な額面給与と言えるでしょう。

転職サイトのdodaによると、事務職全体の平均年収は約343万円とされています。

ただし、男女によって差があり、男性の事務職は約406万円、女性は約327万円と、約80万円もの差が生じているのが現状です。この差は勤続年数や役職、勤務先の規模などが影響している可能性が高いですね。

もう少し詳しく見ていくと、事務職の中でも種類によって給料に差があります。例えば：

• 一般事務：年収320万円〜350万円程度
• 営業事務：年収330万円〜360万円程度
• 経理事務：年収350万円〜380万円程度
• 貿易事務：年収370万円〜400万円程度

このように、専門性が高まるほど年収も上がる傾向にあります。特に語学力が求められる貿易事務や、資格が役立つ経理事務は、一般事務より高い給与が期待できることが多いです。

また、勤務先の企業規模によっても給与は大きく変わります。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、企業規模が大きいほど給与も高くなる傾向があります。例えば：

• 従業員10〜99人の企業：年収約310万円
• 従業員100〜999人の企業：年収約330万円
• 従業員1000人以上の企業：年収約380万円

大企業では福利厚生が充実していることも多く、実質的な待遇の差はさらに広がることもあります。

勤務地域による違いも見逃せません。東京や大阪などの大都市圏では給与水準が高く、地方では低めになる傾向があります。具体的には：

• 東京都：平均年収約370万円
• 大阪府：平均年収約340万円
• 地方都市：平均年収約300万円〜330万円

これらの数字はあくまで平均値であり、個々の企業や職場環境、あなたのスキルや経験によって実際の給与は大きく変わることを覚えておきましょう。

「うちの会社は平均より低いな」と感じた方も、経験を積むことでキャリアアップの可能性は広がります。

あなたの現在の給料はこれらの平均と比べてどうですか？もし平均よりも低いと感じるなら、次のセクションで紹介する手取り額の計算も参考にしながら、今後のキャリアプランを考えるきっかけにしてみてください。

気になる手取り額はいくら？計算方法と実例

給料の話をするとき、多くの人が気にするのは「手取りいくらもらえるの？」というポイントですよね。額面の給料から実際に自分の口座に振り込まれる金額がどれくらいなのか、計算方法とともに実例を見ていきましょう。

手取り額とは、額面給与（総支給額）から税金や社会保険料などを差し引いた、実際に受け取れる金額のことです。一般的に、手取り額は額面給与の約75〜85％程度になると言われています。

例えば、一般事務の平均月収を25万円とすると、手取りは約18.8万円〜21.3万円程度となるでしょう。年間で見ると、平均年収340万円の場合、手取り年収は約255万円〜289万円になります。

手取り額に影響する主な控除項目は以下の通りです：

• 所得税：給与から基礎控除や配偶者控除などを差し引いた課税所得に対して課税
• 住民税：前年の所得に対して課税（月々の給与から天引き）
• 健康保険料：給与に応じて決まる（会社と折半）
• 厚生年金保険料：給与に応じて決まる（会社と折半）
• 雇用保険料：給与の0.3％程度（会社は別途0.6％負担）

実際の手取り計算例を見てみましょう。月収25万円の一般事務職の場合：

これらを合計すると、約54,250円が給与から差し引かれることになります。結果、手取り額は約195,750円となります。

ただし、これはあくまで一例であり、扶養家族の有無や住んでいる地域、会社の健康保険組合の違いなどによって、実際の手取り額は変わってきます。

実際の声を見てみると、地方の一般事務職（経験3年目）では「月収22万円で手取り17.5万円程度」という声や、都内の大手企業の一般事務（経験5年目）では「月収28万円で手取り22万円弱」という声も聞かれます。

また、ボーナスの有無も年間の手取り額に大きく影響します。一般的に事務職では、年間で基本給の2〜4ヶ月分程度のボーナスが支給される会社が多いようです。中小企業では少なめ、大手企業では多めという傾向があります。

「でも、手取り18万円だと生活できるの？」と心配になる方もいるかもしれませんが、一人暮らしなら十分やりくりできる金額です。もちろん、住む地域や家賃、生活スタイルによっても変わりますが、節約術を身につければ貯金も可能です。

気になるのは、他の業種と比べてどうなのか？という点ですよね。同じ事務系職種でも、経理や人事などの専門事務は一般事務より1〜2万円手取りが多い傾向があります。

一方、営業職や技術職では、基本給は事務職と同程度でも、インセンティブや残業代で月々の手取りが5万円以上違うこともあります。

あなたの目指すライフスタイルによって、必要な手取り額は変わってきます。家族を養う必要があるのか、趣味にお金をかけたいのか、貯蓄を重視するのかなど、自分の優先順位を明確にすることが大切です。

経験年数・地域別に見る一般事務の給料事情

一般事務の給料は、働く年数や地域によって大きく変わります。経験を積むにつれてどのように給料が変化するのか、また東京と地方ではどれくらい差があるのかなど、より具体的な給料事情を知ることで、キャリアプランを立てる参考にしてください。自分の現在地を確認し、今後の目標設定に役立てましょう。

経験年数でどう変わる？年代別の給料推移

一般事務の給料は、経験年数によってどのように変わっていくのでしょうか？年代別の給料推移を見てみましょう。

新卒や未経験から一般事務として働き始めると、基本的には以下のような給料カーブを描くことが多いです：

経験年数	月収	手取り
新卒・未経験（20代前半）	月収18万円〜22万円	手取り15万円〜18万円程度
経験3〜5年（20代後半）	月収20万円〜25万円	手取り16万円〜20万円程度
経験5〜10年（30代前半）	月収23万円〜28万円	手取り18万円〜22万円程度
経験10年以上（30代後半〜）	月収25万円〜32万円	手取り20万円〜26万円程度

実際の職場の声を聞くと、大手企業の事務職（東京都内）で働く方からは「入社4年目で月収24万円、手取り約19万円。ボーナスは年間3ヶ月分で計72万円ほど」という声も。

地方の中小企業の場合は「経験7年で月収22万円、手取り約17.5万円、ボーナスは年間2ヶ月分」という例もあります。

注目すべきは、一般事務の給料カーブはそれほど急激ではなく、経験10年を超えても大幅な昇給は期待しにくいという点です。一般事務の場合、専門性や管理職への昇進がない限り、給料の上限は見えやすい職種と言えるでしょう。

それでは、年代別にもう少し詳しく見ていきましょう：

20代前半

新卒や未経験から一般事務として働き始めると、基本的なビジネスマナーやパソコンスキルを身につける時期です。この時期は給料よりも経験を積むことを重視するといいでしょう。大手企業であれば月収20万円以上でスタートできることもありますが、中小企業では18万円程度からスタートすることが多いようです。

20代後半

基本的な業務に慣れ、少しずつ責任ある仕事を任されるようになる時期です。職場によっては後輩指導なども始まります。この頃になると、事務処理のスピードや正確性も上がり、業務効率が向上するため、それに応じて給料も少しずつ上がっていきます。

30代前半

ある程度の経験を積み、職場の中核として働く時期です。業務の幅も広がり、専門性も身についてくるでしょう。

この時期に資格取得や専門分野（経理・人事・貿易など）へのシフトを考える人も多いです。一般事務のままだと昇給は緩やかですが、専門職への移行で給料アップを狙えることもあります。

30代後半〜40代

長年の経験を活かし、後輩の指導や管理業務を担うことも増えてきます。

この時期は一般事務としての給料の伸びは鈍化しますが、管理職への昇進や専門性を高めることで給料アップを目指せます。また、転職によってキャリアアップを図る方も少なくありません。

実際の例として、IT企業の一般事務から経理事務へキャリアチェンジした方は「7年目で資格を取得して経理部門に異動したことで、月収が3万円アップした」と語っています。

また、事務部門のチームリーダーになった方は「管理職手当が付いて月収が約5万円アップした」という声も。

年収で考えると、20代前半では250万円〜300万円、30代前半では300万円〜350万円、40代では330万円〜400万円程度が一般的な相場となっています。

あなたは今どの段階にいますか？経験年数に見合った給料をもらえているでしょうか？もし平均より低いと感じるなら、次のキャリアステップを考える時期かもしれませんね。

東京と地方の給料格差は？地域別の実態

一般事務の給料は、働く地域によっても大きく異なります。東京などの都市部と地方では、どれくらいの給料格差があるのでしょうか？

一般的に、東京・大阪・名古屋などの大都市と地方では、約10〜30％もの給料格差があると言われています。具体的な数字で見てみましょう：

地域別の一般事務平均月収（推定）

実際の声として、「東京から地元に戻ったとき、同じ事務職でも月給が5万円下がった」という経験者もいます。また、「住宅手当や地域手当などが東京では出たが、地方では出なかった」という声も。

しかし、給料だけで判断するのは早計です。生活費、特に家賃の違いを考慮する必要があります。

東京では一人暮らしの場合、家賃が月8万円〜12万円かかることも珍しくありませんが、地方なら3万円〜6万円程度で住めることも多いです。

実質的な生活水準を考えると、地方で月収20万円（手取り16万円程度）でも、東京で月収25万円（手取り20万円程度）と同等以上の生活ができる可能性があります。

実際、「東京より手取りは3万円減ったけど、家賃が半額になったので、むしろ貯金できるようになった」という方もいます。

また、企業規模による差も大きいです。例えば地方でも、大手企業の支社・支店や公務員として働く場合は、地元の中小企業よりも高い給料が期待できることが多いです。

具体的には「地方の中小企業では月収18万円だったが、同じ地域の大手メーカー支社に転職して月収24万円になった」という例もあります。

業種による違いも見逃せません。同じ地域でも、金融機関や製薬会社の事務職は比較的給料が高い傾向があります。例えば「地方銀行の事務職は、一般企業の事務職より月2〜3万円高い」という声もよく聞かれます。

東京と地方の給料格差について具体的なデータを挙げると：

東京と地方の年収比較（一般事務・経験5年程度）

注目すべきは、地方でも専門性の高い事務職は東京との給料格差が小さくなる傾向があるという点です。例えば、経理事務や英語を使う貿易事務などは、地方でも比較的高い給料が期待できます。

あなたは今住んでいる地域の給料水準に満足していますか？転職や引っ越しを考える際は、給料だけでなく生活コストや住環境なども含めて総合的に判断することをおすすめします。

よくある質問（FAQ）

一般事務の仕事は将来的に給料が上がりますか？

A. 緩やかな昇給はありますが、大幅な昇給は期待しにくい職種です。キャリアアップや資格取得、専門職への転向で給料アップを狙うのが効果的です。

手取り18万円で一人暮らしは可能ですか？

地域や生活スタイルによりますが、家賃や固定費を抑えれば十分に可能です。節約や副収入の活用で貯金も目指せます。

地方の事務職でも高収入は可能ですか？

専門性の高い事務（経理・貿易事務など）や大手企業勤務であれば、地方でも月収25万円以上を目指すことは可能です。

まとめ

一般事務の給料は全国平均で年収340万円前後、手取りにすると月18〜21万円が相場です。経験年数や地域、企業規模によって差はありますが、専門性やスキルを高めることでキャリアアップの道も開けます。

給料だけでなく手取りや生活コスト、将来性を含めたトータルバランスで職場選びをすることが大切です。事務職は安定志向の方に適した職種ですが、自分に合った働き方を見極める視点も忘れずに持っておきましょう。